「へえ…。サンキュー」


受け取って、くしゃっと頭を撫でてやると「えへへ」と照れくさそうに笑う。


「真緒たん俺には?」


「……!」


「……?」


「わ……忘れてた…❤」


「ずううん…」


忘れてた…どころか頭にもなかったな今の反応。

ま、それでいいんだよ。

お前は俺以外の男のこと考えなくてよし。


「で? 次行くわけ?」


「うん! あとおやつとかこっち限定の美味しいもの買わなきゃ❤」


またもくるくる回りながら先を行く真裕を、花梨が追いかけた。


「やっぱ女の子やね真緒ちゃん」


「あ?」


真裕から受け取った、片手ほどの小さな包みを見つめながら言葉を返す。


「せやかて買い物してめっちゃ楽しそうやん」


「……まあ…」


楽しそう…とかのレベルじゃないけどな。

それこそ初めてスペースシャトルに乗った普段からちょっとテンションの高い子供。

…いや、やっぱこの例えヘンだろ。


「で…、やっっっぱり荷物持ちやねんな…」


「ふっ…」


日本に送るのは一部。残りは修平が持たされていた。