―チリリ~ン



店を出て、真裕はものすごーく満足げだった。


「久しぶりにお買いものしたの❤」



「え、今買ったん? 七万の服あんなに買ったん?」

「なんかこの店専用のカードとか出てきてたわよ…。あたし、真緒の正体知ってからもうこれ以上驚くことなんてないって思ってたのに」

「っはー……。やっぱり藤峰家なんやね…」



「かっくん~はいっ」


「ん?」


よっぽど機嫌がいいらしい。

くるくる回りながらそばにやってくると、ずいっとなにかを差し出された。


「あのねまおね、カード何個かあるけど全部ちゃんとまおのだからね。父様にもらったお金じゃないからこれ父様からじゃなくてまおからだよ」


「…?」


えー…。

…なんだって?


カード何個かあるけど…全部ちゃんと……。


「…ああ、なるほど」


「え、分かったん!?」


要は自分で稼いだ金だから自分からのものだと言いたかったわけね。


「なにこれ」


「さっき買ったの。女の子のじゃないのも売ってるのよ」