自己解決してニコニコするあたしをしばらく不思議そうに見ていたけど、諦めたようにかっくんは外に目をやった。


「まっすぐ帰って大丈夫だからね」


「かしこまりました」


回り道をせずに帰ると、一時間はかからなかった。

例によって裏口から入り、かっくんもほったらかして自室に飛び込んだ。


「りお~ん! かっくんだよーっ」


「真緒!」


「ちゃんと帰ってこれたやん。心配したで真緒たん」


「あ、ごめん」


でも結果あんときすぐに出てったからすぐ会えたんだよ。

結果オーライだよ。


「ほんとにいたの? まーなんてナイスタイミング」


「これが愛の力よ…❤」


「修平ホンットきもい」


「……しくしくしく…うげっ」


ソファの影でうずくまるしゅっちゃんの背中を踏みつけて、梨音が走ってきた。


「きゃんきゃん!」


「おー梨音」


「くぅん❤」


かっくんのとこに来たかったのね…❤

超可愛い! …でもなんであたしじゃなくてかっくんなのーっ。