秘密のMelo♪y②*パリ編*


次第にざわめきだす場内。


「かっっっっこよかったぁ~!」

「生きててよかった…❤」


「来た甲斐あったな」

「あれが……星野楓かぁ…」


感嘆のため息を漏らす者も少なくない。


カメラを持った彼らも例外ではない。


「なるほど…天才と呼ばれ続けるわけだ」


撮ることも忘れ、ただそう漏らした。




…これだ。

これなんだ。


全力の演奏で圧倒させる。


人々の心に浸透し、穏やかにする真緒ちゃんのものとは少し違う。

圧倒させ……いわば、感服させるんだ。


それができる。

それが、星野楓という男だ。


彼には敵わない。

音楽家としてはもちろんのこと、男としても、人間としても。



言葉無くしてすべてを収める。


どんなに才能があろうとなかなかできることではない。


「やっぱり……敵わないな」


思わず、苦笑いをこぼした。