秘密のMelo♪y②*パリ編*


心の中で突っ込みつつ、数多ものカメラに囲まれる楓の隣を歩き続けた。


…しかし……僕が隣にいるっていうのに無視?


「報道陣!! 今日は(大袈裟に言えば)大事な予選なんだ! (星野楓の)邪魔だけはするんじゃねーぞ!」


口元に両手を当てた見知らぬ先生らしき男が声を張り上げ、薙ぎ払うようにカメラを持った人達をかき分ける。

やってきたのはまあガタイのいい巨人で…。


「星野、あっちだ。行け」


「……アンタ誰?」


「……」


楓くん…。

君時々真緒ちゃんみたいなこと言うよね。


「昨日このこと教えてやっただろうが!」


「……」


忘れたとでも言いそうな顔。

余計なことを口走る前に連れて行くことにした。


「すみません。では、ありがとうございました」


得意の愛想笑いで頭を下げると、いつものように楓を引っ張って指差された会場へ向かった。


「ところで何か考えてるんだろ? ちょっとくらい教えなよ」


「なにを?」


「なにって……だから今日の戦法」


「別に何も」


……は?