「千春を離せよ親父!」 おじさんが話している間もずっともがき続けていた翔君が、父親に向かって叫んだ。 こんなに取り乱している翔君を見るのは初めてかもしれない。 「ハハ、微笑ましい光景だな。……連れていけ」 軽く笑った後、おじさんは私達を睨むように真島とスーツの人に言い放った。 その瞬間、思いっきり腕を引っ張られ、横に止めてあった黒い車に近付いていく。 ──この車に乗ってしまったら一生翔君に会えない。 それを引っ張られ、抵抗してる間に思う。