やばい。 頭の中がこの言葉でいっぱいになった。 一気に体の血が引いてくのがわかる。 「……っや」 私は腕から逃れようと必死にもがくが、ビクともしない。 頭が混乱して自分が今、何をしていいのか考えることさえも出来ない。 目の前に居る翔君の名前を呼ぶことしか出来なかった。 そんな私におじさんは私と翔君の間に立ち、口元だけ笑いながら口を開く。 「何故、なんの取り柄のない庶民の君が、この契約を結ばされたのか知りたくないか?」 おじさんは私の方を見て、呟いた。