─────……… 夕食の準備中、野菜を洗う水の音がキッチンに響く。 このいつもの光景も最後か。 今日でこの部屋で翔君に食事をもてなすのは最後だ。 寂しいような嬉しいような気持ち。 今日は記念と言ったらあれだけど、最後の日だから翔君が気に入ってくれたあの初めて翔君に作った朝ごはんのメニューを晩御飯にした。 テーブルに並べる。 「…懐かしいな」 翔君がリビングからやって来て、晩御飯を見ながら言う。