ギブアップしてしまった俺に、千春は笑いもせず心配そうに俺の顔を覗き込んだ。


昇でさえ、人混みが苦手な事を言ったら爆笑されたのに…。


『ギャハハ!人混みが苦手とか!外国に行ってる奴が言うことかよ~』────って。


……一発殴ったが。


千春は本当に他の奴と何かが違う。


だから、本当に苦手な人混みに自ら進んで昼食を買いに行けたんだ。


千春の為に、て。