「わぁ…」

口から吐息が漏れる。


私が履いてるトレッキングブーツでもカツカツ音が鳴る。


それに気を抜いたら一瞬にして滑ってしまいそうだ。


22歳にもなって床で滑って転けるなんて大恥だ。


私は気を抜かずに社長室へ向かった。


もちろん、社長室への案内が壁に貼られていたから向かうことが出来た。


角を曲がり、直進すると、社長室だ。


…あれ?

私は目を疑った。

さっき一緒にエレベーター乗ってた男の人が社長室へ入って行ったから。