天神学園高等部の奇怪な面々

次々と発砲するアリスカ。

サプレッサーを装着したドラグノフ狙撃銃は、銃声など殆ど聞こえない。

ましてや生徒が殆ど下校したこの時間帯だ。

彼女がアスラに対して銃撃しているなどと気づく者はまずいない。

僅か1センチ単位で、着弾位置が近づいてくる。

アリスカはわざとアスラに当てないように撃っていた。

理由は明白。

アスラを傷つけたくないからだ。

本当にアスラが犯罪組織の人間だとしても、無益な殺生などしたくない。

大人しくアスラが降参して投降してくれれば、それで事は済むのだ。

しかし。

「わからん奴だの、ロシア娘」

明らかに窮地、確実にピンチ。

それでもアスラは表情一つ変える事なく溜息をつく。

「わしは犯罪組織などという輩とは関係ないと言っておろうに…」

10発目の狙撃が制服の袖を掠める。

同時に銃を下げるアリスカ。

ドラグノフの装弾数は10発。

新しいマガジン(弾倉)と交換しなければならないのだ。

その隙を突いて。

「っ!?」

アスラは突進してきた!