無事事無きを得た所で、チャイムが鳴る。

昼休み終了だ。

各自教室に戻る面々。

そんな中。

「……」

月に思考を読まれないように警戒しながら、アリスカはこっそりと啓太の背中を眺めていた。

(私を助けてくれた啓太…ちょっとかっこ良かったかも…)