「ほら、皐月も今日から高校生だろ?何かしたいこととかないの?」
鏡夜が私の髪についた桜の花びらを丁寧に取りながら尋ねた。
「したいこと……」
うーん…と考え込む。
部活に入ったら、鏡夜といる時間が減っちゃうし…
かといって部活に入らなかったら、鏡夜と一緒に―…
――あぁ…そっか……
何だ…簡単なことだったんだ。
くすくすと笑うと、鏡夜が不思議そうに私の名を呼んだ。
私のしたいことは―…
「―――鏡夜といること」
そう、ただそれだけなんだ。
それ以上のことなんて、きっと何もない。
「…鏡夜といたい」
「どうしたの、皐月」
鏡夜が驚いた顔で私の顔を覗き込む。

