「皐月、そろそろ行こうか」
すっと差し出された手に、そっと手を重ねた。
するすると絡み合う指。
目線を上げれば、柔らかく微笑んでいる鏡夜がいて。
私はいつも気づかされる。
―――鏡夜が好き……
って。
あぁ、この人に恋をしてるんだなって。
「うん…行こっか」
どんなに歳を重ねても、きっとこの手の温もりは変わらない。
ずっと私の手を繋いでいてほしい。
優しく握られた手を見て、私は心の底から祈った。
「「―――遅い」」
私と鏡夜が玄関から出てきたのを見て、開口一番に楓とサクが愚痴をもらした。
「ははっ!ごめんごめん」
「…待ってなくても良かったのに」
ボソッとつぶやく。

