だけど……
「おいで、皐月。付けてあげるから」
優しく微笑む鏡夜の顔を見たら、つい許してしまう。
……ほら、今だって。
「鏡夜、付け方分かるの?」
「それくらい分かるよ……はい、出来た」
ぽんぽんと肩を叩かれ、鏡夜を振り返る。
黒く、澄んだ瞳と目が合った。
「ど、どうかな……」
何だか恥ずかしくて、つい目を逸らしてしまう。
ドキドキと心臓がうるさい。
「……うん」
鏡夜の手が私の髪に触れる。
「――似合ってるよ、すごく」
甘く囁かれる鏡夜の言葉。
その囁きは、いつも私を狂わせるってことを鏡夜は知ってるんだろうか。

