ゆっくりと振り返った楓と朔夜の顔は、ぴくぴくとひきつっていた。
「な、何だよ…」
「何だよじゃない。2人共。今度皐月を泣かせたら……許さないからね」
静かな鏡夜の怒りを感じ取ったのか、2人はこくこくと何度も首を縦に振った。
「皐月。2人共反省してるみたいだから、許してあげる?」
「うん!」
元気よく頷くと、いい子いい子…と頭を撫でられる。
ふふっと無意識にこぼれる笑みを噛み締めていると、目の前のサクと目が合った。
……ん?
どうしたんだろう…
首を傾げると、勢いよく顔を逸らされてしまった。
「……早く行こうぜ。皐月、桜が見たいって言ってたろ」
「あっ……」
私の返事を聞く前に、サクは階段を下りていってしまった。

