だけどその沈黙は重苦しいものなんかじゃなく、むしろ心地よかった。 小さく微笑みながら手を動かす。 「―――――…お母さん」 「なに?」 「ひとつだけ……聞いてもいい?」 ぽつりとこぼした言葉に、お母さんはただ笑って頷いた。 「もしね……もしだよ?お父さんが死んだら、お母さんはどうする?」 お母さんの手がピタリと止まる。 そして、フッと笑い、また手を動かし始めた。 「突然ね」 「……うん」 「皐月。お父さんに失礼よ」 「分かってるよ」 そんなの、分かってる。