下唇を力いっぱいに噛み締めて。
眉を寄せ、まぶたが微かに震えていた。
そんな鏡夜を見た瞬間。
プツリ―――と私の中で、何かが切れる音がした。
「……………そう…」
外れかかっていた蓋をこじ開け、ドロドロとした感情が溢れ出す。
それはきっと。
「もう………いい」
鏡夜の私への拒絶に対する、憎しみの気持ち。
「どれだけ言っても、鏡夜は返してくれないんだね…」
絶望の気持ち。
「一言で…良かったのに。たった一言でも……私…」
悲しみの気持ち。
「一言…っ!俺もだよって、言ってくれるだけで良かったのに!」
憤りの気持ち。

