サクに言われたのに。
“鬱陶しがるな”って。
でも、無理だった。
取り繕うような笑顔も、言葉も態度も。
全部、嫌だったんだ。
嫌で嫌でどうしようもなくて。
「みんな心配してくれてるだけなのに…」
「皐月…」
「楓が来るのがあと少しでも遅かったら、私……」
“勝手なこと言わないで!”
作り上げた私の虚像は奪われてしまっていた。
そんなの、堪えられない―…
「だから無理するなって言ったろ」
楓が私の方へと手を伸ばし、髪に触れた。
「気持ちが落ち着くまで、学校なんて行かなくていいって」
頭を俯かせる。

