鏡夜――――。
心の奥がギュウッと痛くなる。
ちゃんとわかってた。
だけど、鏡夜本人から聞くことが、こんなにも苦しいなんて……
私がこんなにも苦しいのだったら、言った鏡夜はどんなに苦しいんだろう。
触れた手からは何も感じることが出来ずに、ただただ虚しい気持ちが胸に広がる。
『ごめん、皐月。だからそんな顔しないで』
「………っ」
困ったように眉を下げる鏡夜。
ひとつ小さなため息をもらし、そっと口を開いた。
「…………あのね、鏡夜。私…」
伝えなきゃ。
どんなことがあっても、ちゃんと私の気持ちを話すんだ。
「ずっと待ってたよ。絶対帰って来てくれるって、信じてた」
雨が窓を叩き、風が木々を揺らし荒らしても、窓から目を逸らさなかった。

