そう、あの時。
鏡夜は私が雨が嫌いってことを知ってたんだ。
私は言った覚えがなかったから、少し不思議に思ったけれど、すぐあとの大きな幸せがそれを隠しちゃったから。
今、やっとわかったよ。
紐が解けた箱の中にあったのは、何とも不思議な二人の休み時間。
自然と頬が緩むのを感じながら、私は楓の話に耳を傾ける。
「だから俺も得意になって、残念だったなって言ってやったんだ。……今だから言うけど、鏡夜に皐月を取られたみたいで悔しかったからさ。ちょっと、意地悪したく、な」
歯切れの悪い楓の今度に、今度こそ吹き出してしまう。
笑うな!って楓は怒鳴るけど、そんなの無理だよ。
だって、嬉しいもん。

