どうしたんだろう……
楓の機嫌が悪い。
「楓、どうし……」
私の言葉はそこで途切れてしまった。
「〜っ、急に止まんないでよ…」
楓が突然足を止めたから。
ぶつけた鼻をさすり、楓を睨みつける。
そんな私の視線に気づいているのか、気づいていないのか、楓はズボンのポケットの中をあさっている。
「……何してるの?」
「鍵。…おかしいな、確かここに……」
楓の肩越しに何気なく見えたモノに、思わず目を見開いた。
「お、屋上…?」
「おっ、あった」
私たちの声が重なった。
慣れた手つきで鍵を差し込む楓。
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