でも…
そうだといって。
だからって。
「置いていかなぃ、で…」
やっぱり私には鏡夜が必要なの。
ずっと傍にいてほしい。
それが叶わないのなら、せめて私を連れていって。
そこがどんなに暗くて、苦しいところだとしても、鏡夜が傍にいてくれるならきっと――…
「――――大丈夫だよ」
突然耳に飛び込んできた声。
えっ?と思う間もなく、ぐいと肩を押された。
驚く視界の先には、真剣な目をした楓が、じっと私を見つめていた。
「大丈夫…」
繰り返し、楓はつぶやく。
そっと肩から手を外し、楓は私の頬に手を当てた。
「いいか、皐月。俺がいいって言うまで目をつぶってろ」
「えっ…?」
戸惑う私のまぶたに手を当て、無理やり閉じさせられた目。
真っ暗な世界が私を覆う。

