あのあと、私たちはサクの買い物のために5件ほどお店を回った。
なかなかいいのが見つからなくて、ああでもない、こうでもない、と散々悩んだ挙げ句。
マグカップと同じような小花柄のエプロンを買ったみたい。
奈子さんもきっと気に入るはず。
サクが一生懸命選んだんだから。
だけど…
普段からの運動不足が祟ったのか、帰りのバスに乗った瞬間、ドッと疲れが私にのしかかった。
「見栄張るなよ」
「…張ってない、よ」
こうも簡単にばれるなんて。
膝に置いたかばんを、強く握りしめた。
「寝ろよ。着いたら起こしてやる」
その言葉にゆっくりと首を横に振った。
―――眠るのが、怖い…
またあの夢を見るんじゃないかって。
またあの絶望を味わうんじゃないかって、怖いの。
「……いい。大丈夫だから」
嫌だ―…
寝たくない―…
今にも飛んでしまいそうな意識の中で、小さな抵抗を試みる。

