私の視線に気づいた相手は、肩をすくめて笑ってみせた。
「いや、何となく思っただけだよ。皐月を置いて自分だけ…っていうのがさ」
悔しかったんじゃないか?
そう尋ねられる。
―――悔しかった。
その言葉は、ずっしりと私の心に重くのしかかった。
作り上げた私の仮面が、ボロボロと剥がれていく。
握りしめた拳が震えるのを感じた。
「ま、まぁ、分かんないけどな。ただちょっと思っただけ」
そんな私の様子に気づいたのか、慌てて付け足された取り繕いの言葉。
だけどそんなの、何の気休めになんてならない。
「……辛い?…悔しい?」
何、それ……

