「―――――サク、これは?」
「…派手すぎ。……これは?」
「んと…ちょっと地味じゃないかな」
私の言葉にサクはそうか…とつぶやき、手にしたマグカップを元の棚に戻した。
「ねぇ、何でマグカップなの?」
また違ったマグカップを手に取ったサクの横顔に尋ねる。
あのあと私たちは、お目当てのものを探してデパート内をうろうろとしていた。
お目当てのものというのは、サクのお母さんの誕生日プレゼント。
それで“女の趣味がわからない”ってことで、私に声をかけたらしい。
私は、サクからもらうものだったら、何だって嬉しいと思うんだけどな。
そんな私の問い掛けに、サクがちらりと横目で私を見た。

