その温かい指先が肌に触れる度、私は心が落ち着いていくのがわかった。
「ほら、早く食べちまえ。…悪いけど、俺はもうムリ」
苦笑するサクを見て、小さく笑う。
そして、もうほとんど溶けてしまったソフトクリームを口にすると、何だかしょっぱく感じた。
「―――じゃあ、行くか」
私がソフトクリームを食べ終えると、サクは腰を上げた。
慌てて立ち上がろうとすると、スッ…と目の前に差し出された手。
「……ん」
決して私とは目線を合わせずに、ただ手だけを差し出すサク。
一瞬驚くものの、素直にその手を握った。
「…ありがとう」
引っ張り起こしてくれたサクにそう言うと、別に…とあさっての方向を向くサク。
ほんのりと耳が赤くなっているのに気づき、私はばれないようにこっそりと微笑んだ。

