ごめん。とつぶやき、ポケットに手を突っ込んだのは楓。
「―――もしもし…」
私たちから少し離れ、携帯に耳を当てた楓の後ろ姿を見、白いパラソルの下に置いてあるかばんに手を伸ばす。
「どうした?」
「ん?日焼け止めを塗ろうかなって…」
ガサガサとかばんの中を漁りながらサクに言葉を返す。
―――…あれ?
「…どこ入れたんだろ」
入れたと思った場所に、それらしきものが見当たらない。
かばんをひっくり返して探しても見つからない。
「おかしいなぁ…」
首を捻る私の前に静かにしゃがみ込んだサクは、私の鍵を弄ぶように指で回す。
サク…持ってるかな。
じっとサクを見つめていると、突然サクは顔を上げ、漆黒の瞳が私を捕らえる。

