「サクっ!」
私の声にサクは歩みを止めた。
少し強い風が吹いてきて、私のスカートを持ち上げる。
それを握り、声の限り叫んだ。
「鏡夜はっ!鏡夜はずっといるよ、私たちを見守ってる!」
驚いたようにサクは振り返り、声にならない声で皐月…とつぶやいたのが見えた。
「だから…!サクも信じて、鏡夜をっ」
『皐月…』
「今だって傍にいてくれてるはずだから…!一緒に笑って、一緒に歩いてる!だからっ、だから…っ!」
伝えたい―――。
鏡夜はここにいるって。
それをうまく言えない私がもどかしくて、唇を思い切り噛んだ。
血の味が口に滲む。

