「大切にしろ」 はっきりと、そしてどこか不安げな声色で、サクは言う。 目をぱちくりとさせる私を尻目に、サクは立ち上がり大きく伸びをした。 さわさわとそよぐ風が、サクの髪をさらう。 「―――海でも行くか」 「ぅ、海?」 何それ。 いきなり話が変わりすぎて、全然ついていけない。 サクはちらりと私を見下ろし、笑った。 「行こう。みんなで」 ハッと目を見開く。 「前から言ってたろ。4人で」 「4、人……」 「んだよ、皐月。兄貴をのけ者にする気か?」 意地悪くサクが笑う。