いつか、きっと。





昨日私が、好きだと泣きじゃくった後も、私たちは色々な話をした。



サクの様子だとか、楓のこととかを。




その時、鏡夜が言っていたんだ。





“俺の姿や声は、皐月にしか分からない”





って。



そう言われて、お母さんが鏡夜に気づくそぶりを見せなかったのを思い出した。



確かに鏡夜は私の隣に立っていたのに。





何となく自分が特別な気がして嬉しくも思ったけれど、同じくらいに苦しくなった。



私だけということは、ほかの誰にも鏡夜が見えないってこと。



それはクラスの子にかかわらず、鏡夜のお父さんやお母さん、それに楓もサクも鏡夜を見ることができない。



鏡夜は相手が見えていて、相手は鏡夜が見えない。