自画自賛する訳ではないが、男の1人くらしにしては片付いた部屋を見渡す。 今日もこの部屋には、オレ1人だけだ。 そんな室内を後目に、もうしばらく履いているコンバースをひっかける。 踵なんて履き潰すのがオレらの時代の主流だったから、今でもその癖が出る。 そして必要最低限の荷物の入った鞄からキーケースを取り出し、アパートの鍵を閉めた。