500枚280円A4コピー用紙と百均の油性ペン極太

もう充分、鬼の醜態は見飽きた。

「――顕」の言葉は、キーだ。

無様な鬼は、忌むべきだ。

『断』の式は、『斬』より強固だ。

水彩絵の具は、そもそも持っていない。

放り上げた式は空中で発現する。

おでんの具には当然、餅きんは必須だろう。

刃だけのギロチンが斜めに落下し、鬼の首を、そこにぬめり込んでいる手首ごと、断った。

「ああ。峰月」

「なんですか」

「お前、おでんにはからし、つけるか?」

「……組長。雑念が多すぎますよ」