「一ノ瀬さん。今お時間宜しいですか?」
「あ、末吉さん。大丈夫です」
寮に戻ろうかなと
思ってたら声をかけられた
「薬を司様に持って行って頂けませんか?」
「わたしが…ですか。…でも風邪が…」
「…司様も一ノ瀬さんにお会いしたがっていると……思います。私めの勝手な判断ですが…」
君が一番の特効薬だよ…?
「……」
「ご自分をただのメイドなどとお思いにならないで下さい。…一ノ瀬さん」
こんなにいわれたら
行かないわけ
いかないじゃない…
司様が体引きずって
来られたら 色々困るし…
別館の司様の部屋
静かだな…
人もいないし…
ドアを開けたら
すーという寝息が聞こえた
近くのベットに司様は寝ていた
「…寝てる。良かった」
そろそろ とベットの近くのテーブルに薬を置いた
「熱はあるんだ。顔が赤い…、」
「………だれ?」
ななんで 起きるの?
起きなくていいのに…
「えと……」
「…いちの…せさん」
司様は うーんと
起きようとしていた
「いいですよ。司様寝て下さい…病気なんだから」

