わたしは…なにができるのかな。
司さんの為に なにが…
聞いたら彼は 何もしなくていい、とただ笑う気がした。
…そういえば 末吉さんが知ってると言っていた
聞いてみたらいいかもしれない
居所までは分からなくても手がかりくらいなら何か知ってるかも…
掃除用具を片付け わたしは使用人室に走った
「どうしたんですか、一ノ瀬さん」
使用人室では佐々部さんが事務作業をしていた
「お疲れさまです、佐々部さん。すみませんが、末吉さんをご存知ないですか…」
「お疲れさまです、末吉さんなら…確か、庭園の方に用事があると言っていましたよ。」
佐々部さんはあっさりと教えてくれた
「ありがとうございます、伺ってみます」
「…いえ、引き続きがんばってくださいね」
一礼をし 使用人室を出た
「…あなたにかかってますよ、一ノ瀬さん」

