「……いい加減教えてくれませんか。おとう…、いえお義兄さん」
「……」
「覗きはやめるんだな…」
ビクッとなった
ど…うしよう…ばれた
ザッザッと足音がする
どうしよう どうしよう
心臓がうるさい。
「花柳…」
「やぁこんばんは。司…久光様お久しぶりです」
花柳さま!?
「…綺麗な薔薇園だね、つい迷ってしまって…」
「本当にあなたは悪趣味ですね…」
あののんびりした口調で花柳さまは話す
「司…知らなくていい事もあるんだよ。世の中には…」
「…あなたは知ってるんでしょう、正直不愉快でたまりませんね。自分に関する事で周囲から隠し事をされるのは…、」
不機嫌そうな司さんの声
「まだ君がわかってないからだよ。そうだ……久光様少しお時間をくれませんかね、話しがあります。司、君も約束があるんじゃないのかい?」
「構わない、貴方なら断る理由もないです」
「じゃあね、司」
ザッザッと離れてく足音がした

