とりあえず寮に戻ったらるみが騒ぎながら走ってきた
「く~くくっ~。聞いて聞いて…」
「わぁ…何々?」
えへへぇと笑いながら言った。
「じゃじゃあ~ん、絵本。…パパが送ってくれたの。なんかまた読みたくなっちゃって」
「…絵本かぁ。綺麗な絵だねぇ…」
でっしょ~ぉとるみは笑った
「このロマン分かってくれて嬉しいなぁ。咲なんか“あっそう”だったんだからぁ…あ、紅々読むぅ?あたし今日読んだからぁ…」
「なにそれ、」
部屋に帰ったら夏々が本を指した
「るみが貸してくれたの。夏々も読む?」
「…読まないわ。あたしメルヘンに興味ないもの…まぁるみったら相変わらずお嬢様なんだから、」
実はるみの家の渡部家はとある大富豪の家で
本当は働かなくていいんだけど
社会勉強で…知り合いの蒼井家で働いてる…
シルベール好きなのもそのせいなのだ
とるみから聞いた事があった

