(禁断)瞳を閉じて。【完】

歪なおにぎりを受け取り、「団子?」と言いながら、クスッと笑った。



「なっ、おにぎりだから!!;;」



空と手を離し、おにぎりを海苔の上から握り直すと、洋介さんが慌ててる。

…洋介さんが握ったんだ…。



「“おにぎり”、頂きます!」



「あ…はい;;(笑)」



私のわざと抑揚を付けた発言に、洋介さんは苦笑いを浮かべた。

食べれば普通の味。

梅の風味を邪魔しない、ほどよい塩梅。



「美味しい…っ」



小さく笑みを溢し、片手では持つのが大変なおにぎりを両手で包みながら食べ進める。