豊先輩も加わり、食事をする中、私はベッドでみんなに背中を向けて目を閉じた。 背中に逸らした手は、空と強く結ばれてる。 「何かさ、このメンバーで食事って不思議だな!やっぱ世の中、悪い事だけじゃねぇよ」 陸兄の明るい声は、重苦しい空気を飛ばそうとしてる。 その空気を作ってるのは……きっと、私。 ―――いや、確実に私である。 「…ご飯、食べよっかな…」 ムクリと起き上がり、布団を剥いだ。 空と、隣に座ってた陸兄が笑顔で頷く。 「はい、海」 遥が私に、大きなおにぎりを差し出した。