―――みんなで遥ん家へと来た。
静寂な部屋に響くのは、遥と美咲さんがキッチンでお茶を入れてる音。
シャワーを浴びても消える事のない、体を包む不快感。
ベッドに倒れ込む私の頭を撫でる空の手の冷たさが胸を締め付ける。
「……典人、捕まったって」
洋介さんの抑揚のない声は宙へと消えるだけ。
枕に染みていく涙は…「くっ…」と、喉を詰まらせた。
「海、おいで」
空に手を握られた。
引かれるように、ベッドから出て、空の胸へと飛び込む。
「ふぇ…ん……」
背中に回した腕に力を込めた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…