ーーガチャ

私はノックもせずに入ってしまった。

…涼しい…あっ。

でも、見てはイケないモノを見てしまった。



「ちょっ、海!;;」



「あ、う、だぁー…ごごめんなさい!;;」



ーーパタンッ

私は陸兄の部屋を飛び出した。

陸兄は21歳。

彼女が居てもおかしくはないけど、ドアの鍵もせずにヤらないで頂きたい。



「はぁー…っ」



私は頭に浮かぶさっきの陸兄と彼女さんの忌まわしい姿の消えてくれない残像に、頭を抱えながら、再びリビングに降りた。



「お母さーん。勉強、教えて」



私は庭で洗濯物を干す母親に叫んだ。