ライブが終わると恵美が円城寺くんを紹介してくれた。


『円城寺くん!この子が私と同じクラスのユナ!』


「あの…2組の円城寺くんだよね?私、3組のユナって言います。近藤ユナです。」


私は自己紹介した。


バイト初日よりも、入学式よりも、合唱コンクールよりも緊張したんだ。


『…あぁ、よろしくね!』


白い歯がチラっと見えた。


ヤッ、ヤバ…かっこいー♪


「あの…その…」


『ん?どうした?』


顔をぐっと近づけて、優しく微笑みかけてくれた。


「あっ、あのぉ!!私、感動しちゃいました。音楽とか…よくわかんないけど、とにかく感動しました。」