手にしたものを捨てること…


それは手に入れるよりもずっと困難だ。


この抑えきれない感情をどこに仕舞い込めば私はラクになるんだろう。


机の上に飾った文化祭の写真に目をやると、その中には最高の笑顔で笑う私と純ちゃんがいた。


もうこれ以上、過去の自分に嫉妬したくないよ。


そして何よりも大好きな純ちゃんには幸せになってもらいたいよ。


例え自分が不幸になろうとも、相手の幸せを切に願うこと…


それこそが“愛”でしょ?


ちゃんと言おう。


ちゃんとお別れをしなきゃいけないんだ。


純ちゃんからの別れという“提案”に私は“承諾”をしなくちゃいけないんだ。


そして今までのお礼もしたい。


私はとうとう決心した。