Infinite Information

僕は廊下を歩いた。
お父さんとお母さんの居場所がどこなのかがわかった。
もう少しで会える………
僕が歩いていると一人の小さい少女がいた。
手にウサギの人形を持っていた。
僕は無視をした。
少女は僕が通り過ぎると少し経ってから僕の後ろを歩いてきた。




部屋に着いて両親を見た。
二人がこの世にいないことは分かっていた。
でも、会いたかった。
僕は両親が死んだというのに何も感じなかった。


少女が人形のウサギと遊び始めた。
うるさいと思った。
僕は少女を壁に貼り付けた。
少女はこちらを見ていた。
僕は視線を無視した。
小声だがかすかに少女が話しかけてきた。


「お兄ちゃん、この人たちは家族なの」


僕は彼女の話に耳を傾けた。答える必要はない。


「強い力だね。
でもまだ扱いきれてないね。
どんな能力なの」

「………」

「教えてくれなくてもわかるんだぁ。
『選択』でしょ」

「………」

「そうだよね。
ここまで来るときにお兄ちゃん見てたけど、使いたい能力を選んでたもんね」

「………」

「でも、その能力弱点が二つあるんだよね。
見ていた限り、お兄ちゃんが知らない能力は使えないのとコントロールできていないんだよね」

「コントロールならしているよ」


僕は不思議な少女に答えてしまった。


「能力じゃないよ。精神面でだよ」

「精神面………」


何を言っているんだろう。
意味がわからない。
僕はこうして意識を持っているじゃないか。