Infinite Information

しばらく待つとヨシトが戻ってきた。


「今は『ヘブン』の研究室に所属しているから、ここに来るまでには三十分だそうだ」

「わかったわ」


あとは伊藤に話をするだけだった。
俺は隣に座っている伊藤に話しかけた。


「伊藤、俺の書いたレポートを読んだか」

「ああ」

「感想はどうだった」

「まだ、現実は難しい。
それが読んで感じたことだ」

「何を話し合っているの。
私にも教えなさいよ」

「山本が今までの旅を踏まえてレポートを書いたんだ」

「どんな内容だったの」

「十年間、旅をして、様々な地域や軍の情報、人々の生活等を様々な視点から観察した結果をまとめたものだ」


伊藤の説明で辻本がレポートに興味を示していた。


「言っとくが、あのレポートは現実的なものだ。
理想を書いたんじゃないからな」

「それは読んでてわかる」

「結果はどうだったのよ。
レポートの結果は」


俺は辻本を見た。
辻本に話しても…
『W』総長に話しても支障がないことを考えた。
しかし、伊藤に読まれたのだ。
いづれは辻本にも渡るだろうと考え、話すことにした。