Infinite Information

俺が学校のPCにアクセスしたときに、『綾瀬マナ』という人のデータをチラッとだけ見たから顔を見てわかった。


「どうして、知っているの」

「友達が言っていました。
美人な先生がいるって………」


嘘だ。


「あら、嬉しいわ。よかったら見学してみない」

「結構です」

「これから用事でもあるの」

「いいえ、ありません」

「それなら見学しなさい」

「強制ですか」

「何事もチャレンジが大切よ」


そう言うと先生は俺の手を掴んで校庭へ連れて行った。


「はーい、皆集合」


部員の奴らが集まってきた。


「今日の練習をする前に、一人見学者がいるので紹介します。
名前は………」

「山本です」

「山本君が陸上部の短距離の見学に来ました」

「先生、体育着を来てもらわなくていいんですか」

「いいのよ、見学なんだから」

「ミーティングを始めます」


練習メニューを話し、各自で体操が始まった。

先生は俺の隣にいた。


「山本君は短距離に興味があるの」

「ありません」

「そう、100メートルのタイムはどれぐらいなの」

「測ったことがありません」

「50メートルは………」

「ありません」

「中学時代に測定したでしょ。
スポーツテストで………」

「俺は一度も学校に行ったことがありません」


先生は沈黙した。
そしてハッとした顔をして俺の方を見た。


「山本タクヤ君………」

「先生………」