Infinite Information

この世界は『才能』が全てだ。
『勉学』よりも『才能』さえあれば暮らせた。
俺は『分身』能力を手に入れたので高校に進学できると思ったが…
高校の手続きをして、数日が経つと学校から通知がきた。
俺の学力を検査してから入学させるという内容だった。
俺は勉強なんてしたことが無かった。
家政婦に勉強を教えてもらったがよくわからない。


このままでは高校進学が出来ない。
家政婦に勉強を教えてもらう日が何日も続いた。


でも、わからない。


俺は暇さえあれば自分の部屋で撮影された映像を何度も見た。
勉強とビデオを見る繰り返しの日々が続いたが、何も変わらなかった。
入学テスト前日になったが、家政婦から「このままでは入学はあきらめたほうがいい」と話された。
俺は悔しくなった。
そのとき、ビデオに流れた言葉が頭に響いた。


『『情報』の価値がどれほど重要な事か』


そうか…
テストの答えさえわかれば合格ができる。
俺は進学する高校まで自転車を漕いだ。