「でも………」

「大丈夫だ。
俺を信じろ。
俺には
『超越者の神山ミコト』
『『W』六代目総長の辻本アカネ』
『天才の白崎ナナミ』
『観察者の山本タクヤ』がいるんだから」

「………」

「俺には分かるんだ。
俺たち五人が力を出せば、世界を変えられる」

「マサ………」

「アカネ、前を見ろよ。
目的地に着いたぞ」


そこは代表の住む屋敷だった。
けど、代表はもういないだろう。
きっと逃げたはずだ。


「マサ………」

「大丈夫だ。
アカネが戦争で勝ったときにやろうとしていたことをすればいい」

「私がやろうとしたこと………」

「そうだ」


私は『伊藤マサ』と『白崎ナナミ』の先頭に移動した。
皆に背中を向けた。


「私は………」


私がやろうとすることが本当に正しいのかわからない。
でも………


「アカネ………」


『白崎ナナミ』が私に話しかけた。
私は気持ちの整理をして『白崎ナナミ』に言った。


「大丈夫………
これで終わらせる。
全てを………」

「うん」

「マサ………
私一人で行かせて………
『W』六代目総長として決着をつけたいから」

「それでこそ、アカネだ」

「うん、行ってくる」


私は一人で前に進んだ。
お父さんが目の前で戦っていた。


「お父さん………」

「アカネ………」


お父さんは周りにいた敵の最後の一人を倒した。


「一人で決着をつけに行く」

「そうか………」


お父さんは私の両肩に手を置いた。


そして………


「いい目になったな、アカネ」

「お父さん………」

「亡くなったお母さんに負けないほどの強い意志を感じる」

「………」

「大丈夫。
自分自身を信じろ」

「うん」


私はお父さんを抱きした。
そして………


「お父さん………今までありがとう」


私はお父さんと別れ、決着をつけに向かった。