「由希ちゃん、俺が貰うね♪」 「はっ!?」 由希を、貰う? 「一目見て気に入っちゃった。」 「テメェ、ざけんなっ」 「おっと、喧嘩はよせよ」 「由希はわたさねェ!」 「ご勝手に~」 匠はくるっと後ろを向いて ジャリジャリ鳴るチェーンを揺らしながら 玄関の方へ歩いていった。 「本気、出すからね」 そう一言、呟いて。