何と隣の席の匠君が私の机に


『P、108から109の2行目まで』と

カリカリ書いてくれた。




た、助かったぁ~!!




そして私は書かれたページ数を

ゆっくり緊張しながら読んだ。




~キーンコーンカーンコーン~





授業が終わると私は匠君に


「ありがとね、匠君」


とお礼を言った。


すると匠君はメガネを取って

キュウッと袖で拭きながら


「いいよ、全然」


と少し笑って言った。